ほとんど正しい意味で使っている人間にお目にかかったことのない言葉「檄を飛ばす」
たいがいは「ヤジを飛ばす」「激励して奮い立たせる」というような意味で用いられている例を見かける。
しかし、元々は「檄文」と呼ばれる文書を方々に急いで送ることである。そしてその檄文とは「人々の同意を集めるため、自分の意見や考えを書き記した文書」のことである。
文書、と言うところがミソでその場で怒鳴ったり叫んだりと、大声を上げるのは檄とはいわない。
多くの場合は反乱参加者や、戦時の志願兵募集など、ある種の決起をうながすプロパガンダが記されたものが多く、そういう意味では物騒なものらしい。
乱暴な言い方でいえば、「檄を飛ばす」の正しい意味は、威勢の良い文言が記された文書を回覧したり、ビラをまいたりして内容を急いで広めることのようだ。