『あらしのよるに』を、映画が公開される前に読み返しておこうと先日 魔窟から発掘してみる。
オレの本棚なので隣に置いて合った本はとんでもないものだったが発掘自体は無事に。
オオカミとヤギの友情と食物連鎖をテーマにした切ない話である。一部では「禁断の愛」に読み替えて解釈する人もあるのだが、そこまでこじれた話になるのは3巻以降。個人的には最初の二巻までが面白かったのだが。
オオカミであるガブがヤギのメイを見ながら、ちょっとかじらせてくれないかな、でも親友をかじったらダメだ、と逡巡する辺りはかなり切ないのだとは思うのだけれど。
ただ、同じ「友情と食物連鎖」をテーマにした本として小野不由美
『屍鬼』を挙げておきたくなる。こっちはホラーで凄惨な描写に耐えられる人間にしか薦められないが。