諸事情あって大掃除となる。その途中、古い新聞が出てきて、ついつい読んでしまったのだが、なんというか時代の流れは残酷だな。
日付は1990年の11月で、一面の記事はイラクのクウェート侵攻に伴いイラク国内に残された邦人人質の安否に関するものであった。ちょうど彼らの解放の目処が立ったが、そのためにまだ残されている英仏からは、抜け駆けと批難されやしないかというような内容。
20年経った今から見れば、そういった経緯が後に湾岸戦争に繋がり、またバブル景気崩壊の要因の一つになってゆくのが分かっているのだが、そうした視点で見ると「抜け駆け」などと言う外面を気にする論調がいかに小さな物かと思われてくる。
しかし、そんな時代の変化に思いを馳せてはいても、新聞を読んでいたら掃除はちっとも進まない。時と場合によっては、大きな問題よりも、目前の差し迫った事物を処理する方が大事なのは分かっているのだが。