赤信号で停車中、交差点のところに建っている郵便局の窓に貼られたポスターに目が行った。それは『冬のソナタ』オリジナル・ノーカット完全盤DVD-BOXのポスターで、白い背景に男女のカップルが至近距離で向き合って立っているという物である。
何故それに目が行ったのかというと、白い背景に白いコートを着た女性という色の組み合わせの所為で、遠目に見ると男女が向き合う構図というよりは、女性の生首を目の前に掲げた男性の姿に見えてしまったからなのだ。
ものすごく注意して確認すれば、そんな猟奇的な物ではないことは分かったのだが、ここ何日か絵画表現における猥褻の臨界点について考えていたものだから、ついついそういうことになってしまう。
ちなみに、生首ついでに連想したのは、オーブリー・ビアズレーによる『サロメ』の挿し絵で、クライマックス・シーンに付された「お前に口付けしたよ、ヨカナーン」と題された絵である。