1ドット単位
 コンピューターにペンタブレットを繋いでゴリゴリと絵を描いていたのだが、細かく描き込んでゆくうちに作業がチマチマとしてきて何だか困った。

 元々、手で描いていた時の癖というのがあって、そのためか広い面を単一の色で塗りつぶすいわゆるアニメ塗というのが出来ない。ひたすらパレットで色を混ぜて少しずつ塗り、また別の色を混ぜて別の所を塗り、というような描き方であった。
 だから混色が多くて、全体としてはくすんだ色の絵になってしまったのだけれど、そういうのを見て「色の厚みがある」と言う人もあったのだが。しかし、本人はもっと色数を減らしてポップで軽い物を描きたいと思っていたのだが。まあ、出来る事とやりたい事が両立するのは難しいことなのだけれど。

 そんなことを思いながら、やっぱり面を単色で塗りつぶす事は出来ず、結局は細かく色を変更しつつ点を打つようにモニター画面に向かうのである。延々色塗りなので、手の汚れないCGは嬉しいのだけれど、特殊効果フィルタをほとんど活用しないので別の面では機能の持ち腐れな感じはする。便利なのは分かるけれど、使うと自分の作業の結果ではないような気がするものなあ。

 その昔、チベット仏教の僧を日本に招いて砂絵の仏画を再現してもらうというイベントのときのこと。用意されたホテルの部屋で、設置されたテレビの画面を僧が間近で見つめていたのだそうな。
 テレビと僧との距離があまりに近いので、世話人か通訳かが何事かと訊ねた所、僧曰く「こんな理想的な物があるのになぜ砂絵を描かせるのか」と逆に質問したのだという。
 砂絵は、砂の一粒ずつを光の粒子に見立てて、それで画面を描くことで光に溢れた仏の世界を表現するという技法である。そのことを踏まえると、まさに光の粒が集まって画面上に映像を再現しているテレビは理想の技法であるに違いない。

 そして話は飛躍するのだが、CGも結局はモニター上の点の集合であり、その意味では砂絵の延長なのではないかと思えてくる。で、それを突き詰めて行くと、最終的に1ドット単位で点を打つ作業を始めてしまいそうで恐ろしい。
[PR]
by muzina-giku | 2009-05-16 00:03 | 日記でしかない

斬るものなんでもヤワラカ仕上げ
by muzina-giku
最新の記事
鼻行類もいいけど、ハネジネズ..
at 2013-12-01 11:15
おとなめがね
at 2013-07-30 23:34
二ヶ月ぶり
at 2013-07-20 23:16
母ちゃんは許しません
at 2013-05-13 22:50
今年は今のところ借金なし
at 2013-05-11 00:03
ミミズ文
at 2013-05-07 23:12
知恵熱
at 2013-04-30 22:54
チヤホヤされたい
at 2013-04-25 23:38
圧力鍋に釘
at 2013-04-23 23:09
魔法のバットをぷいーんと振ったら
at 2013-04-21 00:09
最新のトラックバック
頭の体操的な何か
from 安敦誌
落合監督の「完全試合より..
from 平太郎独白録 親愛なるアッテ..
落合監督の「完全試合より..
from 平太郎独白録 親愛なるアッテ..
ホームズ彗星 観測のお話。
from 熱いニュースのリンク集!
こんな動物番組が許される..
from 水辺のひととき
タグ
ブログパーツ
ファン
検索
記事ランキング
あらかじめ、お断り
*注意*
スパム対策として、
httpを含むコメントが拒否される設定となっています。

トラックバックスパムが多いため、
当ブログへのリンクを含まないエントリーによるトラックバックを禁止しています。




コメント、TB、リンク等はご自由にどうぞ。当ブログ管理者が喜びます。

ただし荒らし、スパム、宣伝目的、などと当方が判断したコメント等に関しては、容赦なく削除される場合があります。あらかじめご了承下さい。



*出張所*
ちまたび屋



カテゴリ
以前の記事
その他のジャンル
ブログジャンル
画像一覧